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2012年08月25日

私立恵比寿中学ワンマンライブ 第2部

2012年4月1日/18:00−20:00/赤坂BLITZ

私立恵比寿中学ワンマンライブ 第2部

Fairiesのリリイベ から移動して、赤坂へ。

本当はこの日、Saori@desitnyのライブがあった。しかも、この日が彼女のラストライブになるとの噂が流れていた。昨年にリリースされたSaoriとAiraのコラボアルバム『X〜PARK OF THE SAFARI』に収録されていた「LAST SONG」のタイトルはそういう意味だとのこと。権利関係の問題なのか何なのかはわからないが、この日のライブが最後になることは恐らく間違いなかった。

でも、僕は行かなかった。

こういう終わり方が単純に嫌だったからだ。ライブというのはヲタとのコール&レスポンスで成り立っていると思うし、CDが売れなくなり、ネット上でどんな音楽も視聴可能になった時代には、そのコミュニケーションの重要度は増していると思っている。よって、ライブを重視するのであれば、そこに横たわる音楽はミュージシャンだけのものではなく、ヲタとともに共有するものである。

そうであるならば、終わり方もヲタがみんなわかる形でなされるべきで、この突然の幕切れをSaoriらしいとするべきではない。実際にラストライブになることを気づかなかったヲタもいるわけだから、わかる人にだけわかればいいという狭い意識が少し悲しかったのだ。もともとエビ中のチケットを先に買っていたということもあるが、このあたりの経緯が僕はとても嫌だったのである。

…という、エビ中とは全然関係のない前置きはさておき、ライブの話。

エビ中は、昨年の TIF 2011 と今年の 3B junior LIVE 2012 くらいしか見ておらず、すっかり父兄の仲間入りをしてしまったさくら学院と比べてそれほど高まるものがない。

その一番の原因は、サブカル色の度合いの強さだ。サブカルはある程度の教養が必要で、僕にはほとんどそれがない。しかも、それを知ってるそぶりで斜に構えながら楽しめるほど僕も若くない。そして、ヒャダインこと前山田健一さんの奇をてらった楽曲が僕の中でいまいちピンときていないことも大きい。

そういう様々な前置きが僕の中のエビ中の評価を快調に下げていたのだが、今回、普通(笑)のライブを見てその評価がいい方向にググッと軌道修正された。最初の下げ幅の分だけ「アラ、いいですね」(by ヘイポー)成分が増したのだ。それなりにライブのキャリアもあるので、素人の僕が見てもしっかり楽しめるライブパフォーマンスだったし、MCでもそれぞれのキャラが出ていたように思う。

よーするに、普通に楽しめばよかったのだ。

サブカルをこじらすとそっちばっかりに意識がいってしまって、結果として楽しめなくなるというのはあるのだと思う。SPEEDが僕がライブ系アイドルを見るきっかけなのだから、彼女たちの周辺にまとわりついている大人たちの欲望を上手く取り除きながら、その中心にある本物の輝きを見たい。そういう気持ち悪いおっさんヲタの欲望に忠実になったとき、メディアに流通しているサブカル的なイメージとは違ったエビ中の姿が見えてくるのかもしれない。

ところで、最後も彼女たちが歌った「永遠に中学生」という曲がとてもツボった。家に帰って調べてみたら、この曲も前山田健一さんの作詞作曲なのね。前山田さんの曲の中で一番好きな曲かもしれない。中学4年生がいる今だからこそ意味のある曲になったのだと思う。

Posted by Syun Osawa at 00:30