bemod

2006年03月11日

蓮の花の姫

監督・脚本・背景:胡依紅/1992年
/中国/ユネスコ・アジア文化センター

11分の短編。監督と脚本のほかに背景を描いているというのがなんとも妙な感じ。背景美術を経て監督になった人って、日本のアニメ業界にもいるんだろうか…。ユネスコが作っている教育文化系のアニメ。僕の見た中では『 おばけ煙突のうた 』とか『 セロ弾きのゴーシュ 』あたりがその部類に入るんかな。

絵本から派生したアニメはキャラクターもやさしいし、物語も暖かい。どこか簡素で、不思議な空気が漂っていて、尖った感じがない。たむらしげるさんの『 銀河の魚 』や『 クジラの跳躍 』あたりの作品、またはそれ以降のロボットケイジに連なるオリジナル作品に見られるようなファンタジーではなく、シンプルに自分の国の昔話を題材にしている。ユネスコのホームページを見ると「アジアの昔話アニメーションビデオ」として、各国の作品をシリーズ化しているみたい。

蜂と蓮の花の造形やキャラ付けが妙に日本と違ってる。大蛇を一撃で殺して蜂を助けてやるという構図は、弱いものを助けてやるというメッセージなのか、宗教文化的なメッセージなのかは解説書を見てもよくわからんかった。少なくとも「蜂>大蛇」なのは間違いない。気持ちいいくらいの夢オチもの。そういえば、中国アニメってFLASHアニメを除くと、時代劇風なものしか見たことがない気がする。何でだろ?

Posted by Syun Osawa at 09:27