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2006年04月02日

藤田嗣治とNHKは面白いの巻

東京近代美術館で藤田嗣治展をやってることもあって、関連番組がいくつか放送されている。NHK教育で流れていた15分番組に始まって、4月1日にはテレビ東京で『美の巨人たち(前編)』(後編は4月8日)、今日はNHKで『パリの異邦人〜画家・藤田嗣治の二十世紀』が放送された。

特にNHKの特集はディレクターが『 藤田嗣治 ―「異邦人」の生涯 』の近藤史人さん、エンドロールには『 イメージのなかの戦争 』の河田明久さんや『 藤田嗣治芸術試論 』の夏堀邦子さんの名前もあり、かなり充実した放送で満足。多くの書籍で語られてきた内容を丁寧に映像化した感じ。

中でも藤田の「乳白色の肌」についてのネタばらしは興味深かった。藤田は透明感のある肌の色を出すために、麻布の上にニカワを塗り、その上に塩酸バリウム、さらにその上に鉛白と炭酸カルシウムを1対3の割合で塗りこんだものをキャンパスとして使用したそうだ。炭酸カルシウムはオイルで溶かすと黄色味を帯びるという事で、硫酸バリウムのモッサリした白と炭酸カルシウムの黄色味があの白地を作り出したようなのだ。

近藤史人さんはNHK教育の『新日曜美術館』でも藤田関連の特集をやるみたいなので、こちらも楽しみ。夜にやっていた『NHKスペシャル 北朝鮮』もかなり面白い内容だった。NHKはドキュメンタリーとニュースだけ充実させてくれれば、それでいいです。

Posted by Syun Osawa at 22:38