bemod

2006年06月17日

0戦はやと

監督:鷺巣富雄/1964年/日本/アニメ

0戦はやとFLASHアニメかと思ったw

資料によると『0戦はやと』は、1964年01月から同年10月までフジテレビで放送されたテレビシリーズだったそうな。今回見たのはレンタルで、しかもシリーズ作品ではなく単体作品として置いてあった。販売元は芳友舎という会社。この会社をネットで調べるとアダルトビデオの会社なんだけど…うーん?

そんな、怪しげなビデオだったわけですが、中身もかなり怪しい代物だった。60年代の作品にしては、あまりにも動いてないし、映像的にもショボ過ぎる。40年代の『 くもとちゅうりっぷ 』とか『 桃太郎・海の神兵 』のクオリティはどこへいったんだ?

戦争モノということで、戦争と芸術 という自分の関心から見たんだけど、何を思うという事もないままに終わってしまった。全体の構成が冗長だったりするし、本当にこの状態でテレビ放送されていたかどうかも不明のまま。

内容的にフックがあったとすれば、爆風隊(主人公が所属する零戦の部隊名)が命をかけた任務をするとき、隊長が「命を粗末にするなよ!」を強調していたところくらいかな。司令官が絶対に生きては帰れないような無茶な指令を出すんだけど、隊長は絶対に生きてみんなが帰ってこれる作戦を必死で考える、みたいな感じ。

あと、もう一つあった。

大量の米軍機に追い詰められて絶体絶命になったとき、爆風隊が最後に逃げ込もうとした雲が実は虫の大群で、爆風隊の連中は急上昇して回避する。しかし、米軍機は虫の大群の中に飛び込んでしまって多くが大破するというラストの無茶設定が昔っぽくなくて、あーやっぱ60年代くらいなのかなぁ…とか思った次第。

ラストにナレーターが

この物語は、正義と友愛を守り通した熱血の少年、0戦はやとの物語である。

と言って締めているが、少なくともこの作品でははやとは少しも活躍していない(零戦の中で歌を歌ってただけ)。頑張ってたのは隊長。

(関連)戦争と芸術

Posted by Syun Osawa at 06:12