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2008年08月28日

キミキス pure rouge(全24話)

監督:カサヰケンイチ/2007年/日本/アニメ

キミキス pure rouge(全24話)男前(もしくはイケメン)というは生物は、僕のようなブサイク達によって生かされていると思っていたのに、ここまで美男美女しか出てこないアニメを見せ付けられると、そうしたブサイク哲学がモロくも崩れていく。

みんなあれだ。もう自重とかしないで、イケメンパラダイス的なものを、スイカの先っぽだけを食べる子どものように楽しんでいるのだね。

声優陣は今をときめく感じの華やかな人が揃っていただけに、ドラマなきドラマの乗り切れなさにちょっとだけ消化不良を起こしてしまった。おじさんには恋愛萌えアニメはもう無理ということなのかも。自重するのはこちらの方だったのかもしれない(^-^;)

以下、感想メモ。

第01話 meet again

キャラクター紹介の回。ひとくちに恋愛アニメといってもその世界観は様々だが、中学生日記から恋愛要素だけを抽出したような同作品をおっさんが見続けるのはちょっとキツいかもしれない。キャラクターがどれも似たように感じられるのは、僕が歳をとったせいだろうか…。最後にキス。

第02話 cool beauty

新キャラクターが続々登場。ひたすらに美男美女が登場し自己紹介。これはさすがに憶えられないだろうなぁ。

第03話 book mark

幼馴染である水澤摩央の歓迎会を開催。そこで真田光一と星野結美の距離が一気に縮まる。歓迎会の帰りに摩央はサックスプレーヤーを目指す同級生の甲斐英二がアルバイトしているのを目撃。美少女ゲームが元になっているだけあって、話の進み方がとてもゲームっぽい。どうも東浩紀さんの『 ゲーム的リアリズムの誕生 』はたしからしい。

第04話 step in

歓迎会から1ヶ月経過するも真田と星野の関係は進展せず。水澤がとてもモテていることが判明。サッカー部の咲野と相原の展開始まる。こういう流れってほんとゲーム的。

第05話 jump up

前回あたりから、何だかストーリーの進み具合が鈍くなってきた。咲野と相原は着実に近づきつつある。二人でジャズバーに行ったり、もうすでにデキてんじゃん? みたいなところまで。そうか、咲野のターンなんだな。なるほど、ゲーム的。英語の授業でステレオタイプな嫌な教師登場。今どきあんなこという教師がいるのだろうか…。ラストに相原が二見に「実験を再開しよう」と迫る。相原のターンか。シュミレーションゲームみたいだな。あ、原作が恋愛シュミレーションゲームだったな。納得。

第06話 each melancholy

真田&星乃は進展、相原&二見は後退、水澤&甲斐はやや低調。とか、そういう風に見ればいいのだろうか。山も他にもない平坦な回だった。といって『よつばと』的な、いやあだち充的な豊潤な空気感をかもし出しているわけでもないので、もっとキスするしないというくだらないことで盛り上げてほしい。ただ、この空気感が「キミキス」なのかもしれないが。次回に期待。

第07話 dear actress

真田&星乃は安定期。相原&二見はラーメン屋デートで一歩前進。水澤&甲斐はラストにキス。水澤がキスされた後走り去る感じが妙に昭和テイスト。超お嬢様キャラとして祇条さん登場。ステレオタイプな高飛車タイプではないようだ。どちらかというと『めぞん一刻』の九条明日菜みたいなタイプっぽい。物語の中心は部活での映画制作に動いている。いわゆる劇中劇っぽい感じ。『 幕末機関説いろはにほへと 』と『 ロミオ×ジュリエット 』に続いてまた劇中劇…そのあたりがちょっと心配。

第08話 close to you

ラストで真田&星乃と水澤&甲斐が出会う。この2カップルは順調らしい。が、物語を動かしているのは相原&二見で、味音痴の二見の味覚がどんなもんかを調べる回だった。時間軸が完璧にゲーム的(何回言うねんな)。とってつけたような出会い方とかは完全にターン制のある物語という読み方もできるかな。

第09話 water girls

水泳大会。そんなん僕の高校時代にあったかなぁ? 視聴者サービスの回みたいな位置付けなのかも。さすがに2次元に欲情するような属性はないからアレですが…。9回まで進んでも画面はわりあい初回と同じようなクオリティを保っている。絵はシンプルで、かつ今っぽさもあって好きな感じ。最後に水澤&真田の複線を残していた。どうなんだろ。

第10話 mistone

ん? 主人公に死亡フラグが立った? 真田と水澤いうのは、あるんだろうか? ないんだろうか? できればあってほしくない。不自然なので…とか思っていたら、あるんだw 死亡フラグじゃなくて、こっちのフラグかよ。微妙に心が映ろう回と言えば聞こえはいいが、ようするに空気回。

第11話 tear drops

水澤が真田を気になっている様子。この流れはやっぱり変だ。ゲームならそういうもんか、くらいに思うのだろうが一本の物語ではやっぱり違和感がある。そもそも真田&星乃は鉄板だし、水澤&甲斐も鉄板のように映る。相原だけが三角関係で先行きが不透明。この時点で相原界隈くらいしか恋愛ドラマとしては見所が薄いともいえる。真田と水澤の関係はドラマを盛り上げるための無理やりの展開なのか、クライマックスへ向けての複線なのか。最後に星乃が涙。これも唐突な感じがする。

第12話 passing rain

この回から500MBになってる。ずっと1Mだったのに…。相原をめぐる三角関係だけちゃんとドラマしてて面白い。前々回からの水澤の気持ちの変化とか、真田と星乃の関係とかはちょっと世代間ギャップというヤツかな。高橋留美子世代といいますか、もっと過剰にドラマしてないといろいろスルーしてしまいそうになる。現実社会に置き換えても、真田と星乃の距離感でずっと居続けるのは不可能(不自然?)かと思うので。

第13話 crossroad

咲野が相原に思いを寄せるも、相原は咲野に二見が好きだということを告げる。真田に気持ちを移しかけていた水澤は甲斐の存在を再認識する。そして、ここまで空気だった主人公の真田と星乃が急に接近する(といっても、手をつなぐだけだけど…)。何この空気に輪をかけたような展開?…って思ったら、星乃が転校するとのこと。どの関係も恋愛シュミレーション的に突然やってくるイベントに個々のキャラクターがどう反応するかという部分を演出の軸にしている感じ。

第14話 summer holidays

星乃が引越しするフラグが立ったことで、物語が急に動き出した。よかったw 頓挫していた映画作りの主役二人を真田と星乃が演じることになった。相原はサッカーの試合に出場したこともあり、咲野が二見を猛追している。こちらは大きな変化があるかもしれない。相変わらずの空気展開だけど、空気の色が少し変わって「ざわざわ…」が始まったという感じだろうか。

第15話 now's the time

星乃の引越しで動き出したストーリー。映画のヒロインは星乃ではなく水澤がやることになり、キスシーンの問題で恋愛のフラグがもう一つ立った。真田と星乃が浜辺へ行くシーンを見てふと思ったんだけど、引越しというフラグが微妙に弱いんじゃないだろうか。「余命何日」はやり過ぎにしても、海外へとか…。真田と星乃が電車のホームでキスするのを水澤が見てしまう。どんだけ〜ってご都合主義を皮肉っても、まぁドラマだしね。

第16話 stand in

水澤の気持ちが少しずつ甲斐から離れている。真田への思いが日増しに大きくなっているからだ。ヒロインを演じることになった水澤だが、いろいろな思いが絡んで演技に集中することができない。真田と星乃はそれなりに上手くいっている様子。ところが、真田は水澤の看病のために星野とのデートを途中で切り上げるという展開に。このあたりはさすがに強引過ぎだろう。こういうのもゲーム的というべきか。とりあえず水澤のターンなんだけど、甲斐と真田ではキャラが違いすぎて、気持ちが移り変わる感じとかがあまり説得力を感じなかったりする。この作品の中では、相原と二見、咲野の関係が一番面白い。最後に水澤が甲斐にキスを迫る。二見から相原への電話。一応、上手い具合に展開してきた感じ。

第17話 her answer

ぶっちゃけ水澤のターンなわけだけど、この展開ははっきり言って好きじゃない。というのも、水澤のキャラから言って、こういうわがままな方向を選ばないと思うからだ。相原、二見、咲野の三角関係がまだかろうじて残っているので、こっちをもう少しドラマチックに演出して欲しい。あまりにも展開が空気だった。

第18話 rainy blue

うーん。いつからかはっきりいと見るのがつらいなぁ。水澤は甲斐にはっきりと別れを告げる。真田も落ち着かない。高校生と恋愛群像というよりは精神的に病んでる人たちの集いみたいな印象になってるのは僕だけなんだろうか。恋愛を超えて夢中で映画を撮ったりしろよな。水澤のキャラは明らかにおかしいし、相原は咲野の気持ちを気付いてないはずはないんだから、そういう演出を加えるべきだと思う。夢中で見ないと、すぐにこういう偉そうな見方になっていけない。本当は単純に楽しみたいだけなので、単純に楽しませて欲しい。

第19話 true heart

今回は魚眼ぽいのとか、趣向を凝らしたレイアウトが多かった。ああいうので動かすのって凄い難しいんじゃね? とか思いつつ見てた。ただ、話の展開は、完全に釣った魚に餌をやらぬ的な嫌いな感じになってしまっている。映画の撮影の途中に水澤がアドリブを始める。星乃の目の前でってところでのドラマなのかな? なんか凄いシリアスな展開になってるなぁ…。しかもあと5話もあるのか…。

第20話 uncontrollable

「始まり方なんて関係ないよ!」が許せるのは相原の三角関係。逆に真田の方はなぁ…。というのも、後者の三角関係にはあまりにも複線がなく、唐突な印象を受けるから。そのあたりがゲーム的? うーん、どうなのかな。後半に行くにしたがってテンションが下がるアニメばっかり観てるなぁ…。

第21話 cutting memory

相原、二見は鉄板になってきた。逆に水澤と真田の関係が一気に進展している。ドラマという意味ではそのほうが盛り上がるのかもしれないが、こっちの流れはあまり好きではない。星乃の引越しが最初に決まっており、そこへ水澤の引越しが割り込んできた。結局どちらもいなくなるわけで、そういう二人を天秤にかけるというところが昨今の切ない美少女ゲームの定番なのかもしれないけど、どうなんでしょうか?

第22話 time goes by

最後に真田が泣いた。きまじめなドラマだな。「気まぐれオレンジロード」的な箱庭恋愛コメディとゲーム的恋愛コメディの差はこの辺にあるのかもしれない。考察はしないけど。

第23話 miss you

文化祭とサッカーの試合。咲野が相原に告白。相原は断るも、咲野は相原にキスして走り去る。ええええええ? ようやく最終回。ゲームやってないから、こんな気分なんだろうか…。

第24話 ……and meet again

最後に星乃に水澤が好きだと言った真田。うーん。いろんな人たちに目配せした作品だったな。真田は水澤に好きだと告げられた後から水澤への思いが変化していくわけですな。それまで真田は自発的に星乃に対して思いを募らせていたはずなのに…。こういう風に気持ちが変化する作品ってこれまであったかな? わかんないや、恋愛アニメとかほとんど見たことないから。姉弟的なところから二人がくっつくとか、実姉を持つ身としてはあり得ないんだが。相原は予定通り二見とくっついた。

Posted by Syun Osawa at 00:35