bemod

2009年05月14日

ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて(全6話)

監督:武本康弘 他/2002−2004年/日本/アニメ

ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて(全6話)このアニメのネットラジオはずっと聴いていた。まだこの頃は音泉も始まってなかったし、アニメの番宣にネットでラジオをすることも一般化してなくて、僕もねとらじばっかり聴いていた。だから当時のラジオ人気は大変なものだったと記憶している。そういえば、24時間ラジオとかやってたなぁ…。

先日『 フリクリ 』を観ていたら、頭にメタとか再帰的などの面倒くさいワードがチョロチョロ浮かんできて、その流れでフッとこの作品の存在を思い出したのだ。内容的には『 めいど in あきはらば 』ほど安直にはつくられていないものの、ファンディスクの最大化を狙ったようなパロディだったので、僕には少し遠い敷居が高かったかも。もともと『ソウルテイカー』のスピンオフ企画だし、僕はオリジナルを観ていないので敷居が高かったのは当然といえば当然か…。

タイトルに全6話となっているが、本当は全8話。実は第2シーズンとしてあと2話つくられている。でもそちらは観ていない。何となくもういいかな…と思ったのでw

以下、感想メモ。

第01話 激突!小麦VSひっきー・アキハバラ最大の戦い!

2ちゃんのアスキーアートが登場のアニメ。桃井はるこ節が炸裂しているように感じるのは、ラジオの方をずっと聴いていたからだろうか。パロディアニメとしては僕の好きな方向性ではないが、そこそこ楽しめるライトな感じ。見せる絵もたまにあり。怒りマークとかの演出具合が僕の好き方向というよりは、中国で多用されているFLASHアニメのそれと被る。

第02話 恐怖!メイド魔法少女降臨・お台場頂上決戦!

「一部ファン受けアイドル」という地下アイドルと声優系のアイドルとのミックスを2ちゃんネタでブレンドしていて、きっちり自己言及アニメしてる。そして、今回はコミケネタだった。コミケを扱ったアニメって少ないように思うので、かなり期待したんだけど、あまりコミケそのものについて切り込んだ内容ではなかった。このアニメが話題になっていた当時は、ネットラジオしか聴いてなかったから作品自体にめちゃめちゃ幻想を膨らましていたんだけど、内容的には結構アッサリした感じなのかも…。後半のロボットネタはいい感じ。

第2.5話 閑話休題すぺしゃる
〜再び祭りの予感でワッショイ!〜

途中でPVを2本も挟んでいた。さらに、おまけのおまけでもPV入ってた。そんなわけで、特に見るべき内容もなかった。そういえば、この時期って作品の途中にPVを挟み込む作品をいくつか観た気がする…。この方法は端的にレコード会社のほうでまかなわれるPVの制作費と、アニメの制作費を合わせる戦略なわけだけど、これは単なる金儲けというよりは、こうまでしないと収支が合わないということなのかも。いや、内情なんて知りませんがw

第03話 マジッ!小麦ちゃんは2度3度死ぬ!?
戦慄の狂い咲き伊豆伊東ロード!

トラックにひかれて小麦死亡。幽霊として物語が進む。このネタは乙一の『 夏と花火と私の死体 』っぽい気がする。途中からマッハゴーゴーとかヤッターマンなどが登場してパロディ全開。そして生き返って終了という、まずまずの展開。ラストのテロップの早さもネタなのね。パロディアニメの今って感じ。

第04話 魁!嵐を呼ぶアニメスタジオ・水道橋大爆破!?

プロレスものから始まって、自己言及的なアニメ業界ネタ。そこからアニメ店長やら、キン肉マンのパロディもあったりして、完全にパロディそのものを楽しむ作品だったことをシリーズ後半になってようやく理解。そういうパロディネタでは、アニメ業界ネタが一番面白かったな。ラフ動画も含めて、ああいう手抜きがネタになっているのもいい。

全体的にパロディが薄く広範囲にわたっているので、ライトに楽しむ分にはいいのかもしれない。ただ、一つの分野にガッツリ深く入り込んだパロディとして完成させたほうが、オタ的需要は満たされたんじゃないかなとも思う。

第05話 めぐりあい きた

ストーリーとパロディの配分が最後に来てブレてるなぁ。こういう作品って、ファンディスク的なノリだし、凄く狭い世界ゆえに盛り上がれるわけで、ようするに瞬発力が勝負なのだ。さすがに、5話までくると持続力がなくなってくる感じ。後半のほうがストーリーは練られていたように思うが、1話、2話のほうが単純に面白かったように思う。

Posted by Syun Osawa at 00:21