bemod

2010年01月22日

大森望のSF漫談 VOL.4 (ゲスト:東浩紀)

2010年1月13日/19:00−20:00/青山ブックセンター 六本木店

クォンタム・ファミリーズ東浩紀氏からサインもろた!

有名人からサイン貰ったのって、2007年のフリーライブ で、藤田麻衣子さんに貰って以来か。そもそも人のサインとか欲しいタイプではないし、売れなくなる(!)からちょっと迷ったりもしたけれど、貰ってみると結構嬉しいw こういう機会はめったにないしね。

トークイベントは、ど頭から『クォンタム・ファミリーズ』のネタバレ(という裏設定)がひたすら明かされるという展開で、柄谷や漱石を絡めた35歳問題とか、名前のネタ元になってるエロゲとか、物語外でしか家族として成立しない構造の話など、小説の外延部分(つか核心?)が補足されてなかなか面白かった。自分だけの読みでは見えてないところに気づかされるのが、この手のトークショーの面白さでもあるし、そういう意味でも満足だった。

他にも、ギートステイト以降に桜坂と仲たがいしたらしい話とか、東京創元社の編集者に「ストーリーテリングが弱い」ディスられた話とか(これは 本の感想 にも書いたが、同意w)、VOGUEの対談企画で弟萌えについて語って欲しいという依頼を断ったとか、ともかく面白い話題が尽きない。このあたりのボリューム感が東浩紀の東浩紀たるゆえんだと思う。こういうの何充って言うんだろ?

ところで、このトークイベントの中で一つだけ気になったところがあった。この小説の中に登場する世界って、ネット上のBotの集積でつくられた世界も、本当の世界も全部等価になってしまっていて、どれもすべて可能性の中に在る世界だと思って読んでいたんだけど、東氏の口ぶりだと、大きなデータベースが一つあって、その中でBot同士のバトルがうんぬんという、昔の『 動物化するポストモダン 』的な解釈を述べられていた。

…え? そうなの?

Posted by Syun Osawa at 01:42