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2011年02月17日

調べる技術・書く技術

野村進/2008年/講談社/新書

調べる技術・書く技術下北沢FMアイドル祭り vol.2 を見るために下北沢へ行ったとき、古本屋で本田勝一の『日本語の作文技術』を買った。昔から文章を書くのが下手だったので、白井健策『 文章トレーニング 』や福田和也『 福田和也の「文章教室」 』などを読みつつしこしこブログを書いていたのだが、一向に上達しない。最近は、文章が上手くなりたいというモチベーションも無くなって、ただただ思ったこと書いただけの文章の塊が、ネットデブリ(ネット上のゴミ)としてブログ上に放逐されていっているような状況である。

そんな残念な日常もわりと気に入っているのだが、今年は初詣で「今年は同人誌を作るぞ」などという柄にも無いような積極的な目標をお願いしてきた。おかげで、文章が上手くなりたい(少なくとも人並み程度には…)というモチベーションが少しだけ涌いてきている。

で、そんな気持ちを抱いていた時に最初に見つけたのがこの本だった。僕自身が上手くなりたいのは小説のような文章ではなくて、あくまでも頑張れば何とかなるような文章の技術を教えてくれる本がよかったので、ノンフィクションの書き方を扱ったこの本をひとまず選んでみたのだ。同じノンフィクション系の本田勝一の『日本語の作文技術』はひとまず次に読むことに。

タイトルに「技術」とあるとおり、かなり実践向けの内容になっている。ノンフィクションを書くに当たって、取材の方法から、構想のまとめ方、メモをもとにどのように文章を書くか、そうした一連の作業の流れが著者の実際に書いたノンフィクションを例にして紹介されている。しかも、このノンフィクションが大変素晴らしく、僕もこの著者のやり方を踏襲すれば意外にいけるんじゃないかと思えるような導線のひき方も上手い。

この本を読んだからといってただちに文章が上手くなるとは思わないが、文章のトレーニングの方向性だけは、わりと鮮明になったと思う。あとはひたすら自分の目指したい文章を真似て、書いて書いて書きまくるのみである。

Posted by Syun Osawa at 01:08