bemod

2012年08月28日

第2回 アイドル横丁祭!! 〜生バンドスペシャル〜

2012年4月8日/16:15−20:30/SHIBUYA-AX

第2回 アイドル横丁祭!いろんな意味で激しいライブだったw

出演は、アップアップガールズ(仮)、Cheeky Parade、でんぱ組.inc、BABYMETAL、Dorothy Little Happy、SUPER☆GiRLS、℃-ute(出演順)。そして、MCは9nineの西脇彩華さん。

名の知れたアイドルグループが複数出ることもあって、それなりの圧縮は予想していたものの、MCのちゃあぽんが出てきた瞬間にいきなり圧縮がかかったのには驚いた。整理番号がかなり後のほうだったこともあり、ホールの真ん中(やや前方より)くらいで待機したのに、いきなりの圧縮で突然カオス状態になった。

もともと圧縮は慣れているので、その混乱に乗じてスルスルと前へ、BABYMETALの頃には4列目くらいに到達できた。BABYMETALはメンバーの菊地最愛さんと水野由結さんの身長が低いこともあって、前方でないと見えにくいことは新宿ロフトの タワーレコード新宿13周年記念ライブ の経験していた。そのため、どうしても前に行く必要があったのだ。

ただ、このあたりの圧縮は本当に酷かったし、軽い振りコピもままならない状態だったので、BABYMETALが終わった後に後方に移動して、8列目くらいで見ていた。このあたりのほうがはるかに見やすいし、体も動かせるのでかなり快適に過ごすことができた。オールスタンディングの会場でライブが楽しめるかどうかは、自分が見る場所がどこであるかも重要なのだと思う。

ところで、アイドルのライブのモッシュというのはロックバンドのライブのモッシュとは少し毛色が違っている。ロックバンドの場合は、暴れることがメインなのでお互いが激しく体をぶつけ合ったりする感じなのだが、アイドルの場合は全員がひたすらに前方に行こうとするのでただただ苦しいだけなのだ。

で、ライブの話。

アップアップガールズ(仮)、でんぱ組.inc、BABYMETALあたりはいつもの感じで楽しめた。特にアップアップガールズ(仮)はリアルに上に上っている感があるので、その頑張りを共感できている分だけ思い入れも強くなっている。

逆にBABYMETALは最初のファーストインパクトは強かったものの、その感動を超えるところにたどりついていないのが残念だ。今回はバンドを従えていたが、全部あてぶりだったし、本人達も依然として口パクのままだ。メインボーカルの中元すず香さんはいまのアイドル業界の中でもトップクラスに歌が上手いと言われている人だけに、この状態でコンセプトだけが受け入れられ続けて人気が上昇していく状況は、本人にとって幸せなことなのかわからない。

今回、唯一の初見だったのがCheeky Paradeというグループ。このグループはSUPER☆GiRLSの妹分として、iDOL Streetのストリート生の中から選抜して結成されたそうな。iDOL Streetは関西に藤井睦(むっちゃん)というメチャメチャ面白い子と、坂元葉月というかなり可愛い子がいるのだが、どちらもメンバーには入っていなかった。

Cheeky Paradeはgalaxxxyっぽい衣装で、スパガとは少し違った雰囲気のパフォーマンスをしていた。元気な女の子的な雰囲気といえばいいか。さくら学院好きのおっさんとしては、ちょっと琴線に触れるところがあり、彼女たちのライブはまた見に行きたいと思った。不幸にも、残念なおっさんにまたもや見つかってしまったわけである。

ベビメタまではカラオケで、Dorothy Little Happyからは生バンドによるパフォーマンスに切り替わった(ただし、DLHと℃-uteは一部の楽曲のみ生バンド)。

生バンドとカラオケの違いを正確に聴き分けてそれをどうこう書くほどの能力は持ち合わせていないので、僕の場合は生バンドになってさらにライブっぽさが出て高まった…という程度なのだが、その機能は案外重要だと思う。Dorothy Little Happyの曲は坂本サトル、℃-uteの曲はつんくが作っており、どちらもロックバンド出身のプロデューサーである。そういう意味でも、生バンドとの相性がいいのは当たり前だろう。

意外に良いと感じたのは、SUPER☆GiRLSだった。スパガは、SUPER☆GiRLS@汐留博覧会2010 で見て以来、ちょこちょことライブを見ていたのだが、だんだんヲタの雰囲気がアレになったりして行かなくなっていた。最後に見たのは、もしかしたら 第1回 萌えメイドクィーンコンテスト かもしれないw

ライブを1年以上も見ていなかったものだから、ビジュアル(可愛さの演出)やMC、曲の運びなどを含めた完成度にちょっと感心してしまったのだ。2chやニコニコ生放送などでは、スパガは℃-uteに完敗したという流れができてしまっているが、それは相対評価としての話であり、僕の中の絶対評価では確実に素晴らしいグループになっていた。

℃-uteはハロヲタ的なフィルターで見れば、いつもどおりの素晴らしいパフォーマンスだったと思う。特に今回は対バン形式のライブということもあって、メンバーのテンションがいつも以上に高かったのかもしれない。少し攻撃的というか、短い時間で全部出し切ってやろうという高揚した雰囲気をメンバーが漂わせていた。℃-uteの曲はインディーズ系のアイドルのライブでもカバーされること多いので、曲自体が結構知られていることもあって、会場は大いに盛り上がった。

この盛り上がりについて、ちょっとだけ視点を変えて感想を書くと、ライブというのは演者と観客のコミュニケーションに他ならない。特にアイドルのライブはそれが顕著で、楽曲の途中にヲタが細かくコールを入れるなど、コール&レスポンスの量が格段に多い。そのため、ライブの完成度というのは、ヲタの盛り上がり方も大きく関係しているのだと思う。

誤解を恐れずに書いてしまえば、例えばMIXを入れるにしてもただがなり立てて自分さえ高まればそれでいいという考えは、相手のことを考えずに自分さえ気持ちよくなればいいと思っているセックスと同じである。お互いが気持ちよくなるためには、相手との間で丁寧な愛の交換が行われなければならない。

その点でハロヲタは、スパガヲタよりも幾分丁寧な愛の交換が行われていたように思うし、それが完成度に直結していたのだとも思う。チンコされ入れとけば女は気持ちいいはずだから、後は俺らがひたすら高まってフィニッシュして終わればいいということではきっとダメなのだろう。

ライブの最後は、出演メンバー全員がステージに上がり、B'zの「Ultra Soul」を歌って終了した。最後になぜ「Ultra Soul」なのかはよくわからないが、こういう時の歌というのは、浜田省吾の「J.BOY」だろうが、ブルーハーツの「リンダリンダ」だろうが何でも盛り上がったんだと思う。ともかく、その場所にみんなが集まって歌を歌うことがいかに素晴らしいことか。この当たり前のことを強く感じさせられたラストだった。

Posted by Syun Osawa at 01:01