bemod

2005年11月28日

Rendez-vous 2005 映像×音楽 その1

2005年11月23日/主催:openArt/FANTASTIC THEATER

openArt film fest「Rendez-vous」2005ぶっちゃけACIDMANのショートフィルムしか記憶に残ってない。他がダメなんじゃなくて、これが凄すぎた。

「日欧短編映画フェス」「short film fest」「openArt」「Rendez-vous」といろんな言葉が胡散臭く並んでいますが、ようするに openArt で紹介されている短編を中心とした上映会ってことでしょうか。このイベントは短編の上映に加え、上映後にトークショウがセットされており、なんと11月29日にはエミ・エレオノーラが出演してたのだ! 何故だ??

上映内容も毎日テーマの異なる短編を上映していてバラエティに富んでいる。例えば11月24日には『 スーパー変態ハネムーン 花婿はヘンな人 』のビル・プリンプトンの新作が流れたりしたようだ。羨ましい。僕は熟考の結果「映像×音楽」とういうミュージッククリップ中心の短編アニメ上映会に参加。エレオノーラが見れなかったのは非常に残念だったけど、作品的には素敵なものをたくさん見れて大満足。以下、雑感などをツラツラと。ミュージッククリップなので音楽の趣味ももちろん重要な要素。

Loop Pool

by 鮎澤大輝

第二回インディーズアニメフェスタ参照

TOWN

by TACOROOM

6人くらいのチームで作っているそうな。学生さん。彩色の色の感じは凄いんですが、この後で西郡さんの作品を見てしまったということもあり…盛り上げる部分でネオン管に光をともすだけでは、街の華やかさを演出するには若干弱いかと。ネオンの光が網羅した後、カメラが引いて全体を映したときのTOWNの様子はかなりインパクトあり。

Electronic Performers

by Arnaud, Laurent, Je'ro^me (c)Machine molle/Revolvair 2004

モノクロのミニマルな映像。3Dモデリングのテカテカした部分を活かしつつ、水面の波紋のようなやわらかな動きを表現している。フランスのバンド“AIR”の曲もアニメーションとの親和性が高い。ハイハットの一音といった単位で細かな部分で映像をシンクロさせており、まさにTomilandの PV「At maaste bli anorlunda」(曲:Hoirthoy's minimalistic)と双璧をなすような高い仕上がりとなっていた。

同じフランスのバンド“PLEYMO”の Marc Maggiori もアニメ作っているそうだし(パクリ疑惑はスルーで)、音楽とアニメの在り方がいい感じに絡み合っていて、NHKの「みんなのうた」に食傷気味な僕としては、ちょっと嬉しい流れ。

Chalkdust

by 6nin

5、6人のチームで作られているそうな。制作者の一人が制作過程について、まず映像を先に作り、それに合わせて曲を乗せていくと話されていた。この作品も色調を抑えた渋い絵作りとヘタ上手でポップなキャラクターが目を引く。この作品の中の肝は何といっても顔のない人間の「像」だろう。消え入りそうな影のような人間の像が、まるで心を持たない「モノ」であるかのように存在感なく都会を行き来している。その先に起こったファンタジー(生命を持った花たち)は社会を暖かなものにしてくれただろうか…。

掘る。

by 藤井史朗

瞬発力あり。人間を切り抜いてコマアニメにし、それを音楽にあわせていくというわかりやすい制作スタイル。これをカッコ良くやると、PVにありがちなものとして記憶から消え入ってしまいがちだが、シンプルに笑えるわかりやすい作品に仕上げていたので強く印象に残った。この作品は DoGA CGアニメコンテスト とかに出しても、会場で喜ばれるでしょうね。

STEREOLOVE

by Daniel Klein & Jocelyne Auzende(2003年)

DJアゴリアという人のPVらしい。高速道路のインターチェンジの中のレストラン(?)が舞台。高速道路が崩れ、そこを走る車が落下していく中で、レストランの中の2人はのんきに料理を食べている。室内の二人の様子と窓の外に見える世界崩壊の様子が対照的。そんなキャラクターの一人は骸骨の姿をしている。フランス人は皮肉屋ですね。

つづく

Posted by Syun Osawa at 21:48