bemod

2012年07月18日

Glad 2nd Anniversary×POPBREAK

2012年2月12日/16:00−23:30/渋谷Glad

出演は、Aira Mitsuki、Jun Fantatheater、小山留生、小桃音まい、ミチルロンド、nuxx、スパナ乙、SAWA、Cutie Pai、CANDLES、レコライド、JaccaPoP、Saori@destiny(出演順)。

昼は ワンダーフェスティバル に行っていたので、16時の開演に間に合わせようと幕張から必死で直行したが、15分ほど遅刻してしまった。しかも運の悪いことに、Aira Mitsukiさんが最初だったので、何曲か聴き逃してしまった。うーん悔しい!

続いて、Jun Fantatheater。Juno Reactorみたいな名前がちょっとカッコいいな。何でもこの日、彼女のライブは撮影OKだったらしい。ワンフェス に持って行ったカメラ機材は、すべてコインロッカーに置いてきてしまったのが悔やまれる。

お次が小山留生さん。えらい美人さんだったわ。身長も高いから、ステージだと立っているだけで存在感があるね。リア充系エレクトロと勝手に命名してしまったのは本人の見た目によるところが大きいw 本職はモデルさん?

で、安定の小桃音まいさん。いつもとは微妙に違う客層の中で、セットリストもややダンスミュージック寄りだったように思う。僕はまいにゃの曲の中ではダンス寄りの曲のほうが好きだし、この日は新曲を2曲も披露してくれて、かなり僕得なライブだった。

ミチルロンドは、ミュージックDNAトーキョー 2011 で見た元AKBのMichiruさんと同一人物だと思ってたら全然違ってた。全然違ってたけど、アイドル感あるね。ヲタもサイリウム出してたし。

次のnuxxがSaori@destinyとかニルギリスを取り入れたりしていてアレだったり、その次のスパナ乙が電気グルーヴの「虹」とかスーパーカーの曲(曲名忘れた!)やらをカバーをしていて、わりとテクノ直流な感じが自分が昔よく聴いてた体験をグッと湧き上がらせてくれた。そういやゼロ年代の中盤以降はテクノなライブにあんまり行ってないことに気づいた。悲しいくらいアイドルのライブしか行ってない←

SAWAは11月にAira Mitsukiと対バンした LIVE! Blow up!! 以来。相変わらずトークが素敵すぎる。あのドSな感じたたずまいは貴重ですな。

Cutie Paiは 2009年の高円寺HIGH 以来か。あのライブで脱退したスージーが、「ミルキィホームズ」でブレイクした人気声優の三森すずこさんなのだから世の中って面白いですな。Cutie Paiはその後、どこかで見た気がするがどこだったかなぁ…。何気に曲いいよね。

CANDLESも初見。tessyはよくDJしてるのを見かけるので、あまり初見って感じもないんだけど、パフォーマンスを見ること自体は初めてだったはず。

で、終盤に差し掛かってデビュー当時から熱い視線を送っているレコライド。知らない間にイケメンのギタリストが加入してた。見るたびにメンバーの構成が変わる気がするなw 印象としては、FQTQさんが抜けて(解雇?)から、音が少し変わった感じがした。攻撃的なニュー・ウェーブバンドなのは相変わらずだけど、ピコピコ感というかエレクトロ風味が抜けてゴリゴリした音が増していた。

たったさんも自分達の音楽を汚い音楽っていってたけど、そっち系に大きくシフトしたんだろうね。実際、1stの曲はほとんどやらなかったし…。前のちょっとヘタれた感じの攻撃性(池乃めだか的な)が好きだっただけに、小説家の三島由紀夫が体鍛えました的なマッチョイズムは個人的には残念な方向でもある。

続いてのJaccaPoPは活動休止発表後のライブ。ラストワンマンに行けない僕は、この日がJacaPOPのライブを見る最後のライブだた。エレクトロ系のバンドの中ではわりと支持されていたほうだと思うし、東京での活動も精力的にされてただけに残念。

ラストは我らがSaori@destiny! 相変わらずの盛り上がり。この盛り上がり方は他ではちょっとお目にかかれない。音楽が攻撃的だからとか、歌詞がいいとか、そういう個別の要因もあるんだろうけど、アイドルを目指して路上でデビューし、Perfumeの流行に合わせてエレクトロ調の曲にシフトしたら全然違うところに来てしまったというコンテクストがこの盛り上がりを演出しているんだろうと思う。そして、Saoriの歌詞に込められた刹那的な的な日常風景が、いつまでも続かないということをファンも感じているというギリギリ感が一回一回のライブの本気度を高めているようにも思える。

この日はAiraがオープニングアクトでトリがSaoriだった。昨年末に2人でやったコラボのライブ があまりに素晴らしかったために、この日もそのコラボのサプライズがあるかと期待したが残念ながら実現せず。2人のファン以外の客もたくさんいたので、ぜひこのコラボを見て欲しかったなぁ。最後の最後でAiraがDJブースに再び登場したわけだから、実現しようと思ったらできたと思うんだけどな。残念。

ざっと感想を書いただけで、かなりの文章量になってしまった。この雑文を読み直して感じるのは、もうゼロ年代以降にはダンスミュージックの固有性みたいなものはないんだな、ということだ。

この日の面子は、中田ヤスタカとPerfumeが拡大させたエレクトロという名の島宇宙に、幸か不幸かカテゴライズされた人たちなのだと思う。そのカテゴライズが正確かどうかは別として、そこで披露されている音楽には様々なジャンルの音楽が内包されており、本来の意味でミクスチャーである。これをエレクトロという風にカテゴライズしても、実は何一つ音楽的な実態を掴むことはできない。

この「何となくダンスミュージックな音楽」たちは、どのようなコンテクストで消費されているのか、世界ではどのように消費される可能性があるのか、そんなことをふと考えてしまった。別にこの話にオチはない。とても広い音楽を扱っているように感じるのに、とても小さな島宇宙には閉じてしまっているような気がしただけの話である。

Posted by Syun Osawa at 00:10