bemod

2006年04月02日

第4回インディーズアニメフェスタ

2006年2月25日/三鷹芸術文化センター

第4回インディーズアニメフェスタ今回は会場が良くなってた(遠いけど…w)。

第2回第3回 と同様に楽しいイベントだった。インディーズアニメの層が深みを持って積み重なっていけば素敵なんですが(前年の作品がどんどん忘れられていくのは寂しい。)。

ネックは個人でアニメを作るという行為が継続して続いていかないことなのかな? FLASHアニメにしても作り手が数年で入れ替わっていく印象がある(根拠なし)。それなんて暴走族と変わらんぞと、どーでもいいことを考えつつ、チラシの裏な感想など綴る生業。

今回は3Dを使ったアニメが減ったような印象。トークイベントでは中国のFLASHアニメ作家である拾荒さんが登場したり、ロマノフ比嘉さんやルンパロさんなどが参加されたアニメ作家の座談会もあって、なかなか見応えのあるイベントでした。

ROBOTA

by 久保興介

デジハリの3D作品。ロボットの足が虫のように6本で、最終的にそれらが変形してプロペラの役割を果たす。機能美というヤツか(ただ実際にあの腕がプロペラになったとして、本当に飛ぶのに十分な浮力が生まれるのかな?)。中間の2本は2足歩行のロボットが前後に倒れることを防ぐためにあるのだと思ってた。作者はプロダクトデザインの凄い経歴を持っている人らしい(だから飛ぶでしょう)。

3DIMENSIONS?

by 山崎涼子

初見で見た作品の中では一番好きだった。ポンポンと立体の面から面へと移動していく牛君の様子が軽妙な動きで表現されていて、見ていて幸せな気持ちに。上へグイーンと持ち上がって違うステージへ移るところとかに何かしらの気持ちが湧くのはファミコン世代だからかな。未だにchiptuneを引きずっていることも追い討ちをかけてる。資料を見ると、牛君は正確には牛骨君らしい。

BLACKBIRD

by 釜江靖之

地獄変.com の青木さん関連で知った STUDIO Boiler の方。サイトのトップページで公開されているものと同作品。アニメーターの方らしくツボを抑えた動きが勉強になりますな。FLASH上で描いた爆発のアニメーションとエフェクト処理が特に興味深かった。

全知全能4次元ちゃん

by スタジオぽぷり

第17回 DoGA CGアニメコンテスト その2 の感想へ。

灯籠流し

by EATRIX

3D特有のテカテカした感じを抑えた絵画っぽいシェードのイルカが、ふんわりした世界の中を泳いでいく。夏の夜の夢。灯籠に描かれた絵が動くというアイデアが素敵で、ちょっと羨ましかった。

カタいフタ

by 中村武

どこかで見たことあるなぁ…と、思っていたら、『 カクレンボ 』を見に行った大阪のプラネット映画祭で上映されていた作品だった。2D、モノクロ、手描きアニメ。スローモーな動きっぷりが心地いい感じ。力技な面もあるので僕には絶対に真似できない芸当。

Turquoise Blue honeymoon

by 栗須直也

第17回 DoGA CGアニメコンテスト その2 の感想へ。

河童

by 石橋ヒロ樹

3Dアニメに勝手なイメージがあって、その勝手なイメージの中に最もよく当てはまる感じのコメディ作品。基本原則としてコメディ作れる人はみんな偉大。次の作品にもいえることだけど、3D作品の良いところは、空間を正確に表現できるのでキャラクターの位置関係を使ったシーンが描きやすいところだよなぁ…と、しみじみ思う。

スタンド・バイ・ミー

by 南澤伸

今回見た3D作品の中ではこの作品が一番のお気に入り。狭い空間を使ったショートショートがディズニー的なコメディというよりは、日本の漫画的なギャグで展開されていて笑った。いちいち演出過多なところとか、技術ももちろんすごいけど、やっぱし才能だよなぁ。羨ましい。

プール監視員みもりちゃん

by 青木隆志

地獄変.com の青木さんの作品。FLASHアニメのエンターテイメント性を最もよく体現している作家の一人だと思う。ヘタウマな絵とやたらブラックの効いたストーリーの折衷という僕の中にあった青木作品のイメージに、動きのエッセンス(変身シーンとか)が加えられていて、その技術はどこで体得したんだと(以下略) …サイトのシリーズものとか、さらにブラックになっていってほしいなぁ。

コタツネコ

by 青木純

第17回 DoGA CGアニメコンテスト で上映された『Apartment!』と『走れ!』に魅了され、今回の作品にもまたまた魅了されてしまった。凄いね。才能って恐いね。ICAF2006に出品された作品(見れてないけど)も、ガイドブック見る限り、凄そうなオーラ出てた。

吉野の姫

by 丸山薫

今回は、JAWACON 2005 の時と違って声が入っていた。この声入りがやたら良い。昔、出渕裕さんが『ルーンマスカー』という漫画を描いたときとか、貞本義行さんが『エヴァンゲリオン』という漫画を描いたときに感じた衝撃と似たような感覚がある。プロのイラストレーターさんがアニメ作ってしまったという意味ではそれをもう一歩先に行ってしまってる。凄いねぇ。

JAWACONの時に僕が途中でストーリーを見失った理由が、今回の声入りバージョンでわかった。僕は戦地に行く青年に感情移入してしまったために、メインの姫と桜の精とのエピソードから一瞬気持ちが離れたからだった。今回の声入りがさらに進化するらしいので、今年はこの作品がインディーズアニメの中心になっていくのかな。素晴らしいですね。

Posted by Syun Osawa at 01:48