bemod

2018年1月5日

運をつかむ技術 ― 18年間赤字のハウステンボスを1年で黒字化した秘密

澤田秀雄/2012年/小学館/四六

運をつかむ技術 ― 18年間赤字のハウステンボスを1年で黒字化した秘密HISの創業者・澤田氏の本。

相当な大物なのにあまりメディアで目にする機会もなく、それだけにこの本は貴重だと思う。本の大半は18年間赤字だったハウステンボスの経営を澤田氏が引き受けて黒字回復させた裏側の話で占められているものの、彼の半生やHISおよびスカイマーク創業時のエピソードなどについても語られているのでビジネスリーダーの横顔を知りたい僕のような読者には満足のいくものだった。

ただし、ビジネス本として読んだ場合にはハウステンボスのⅤ時回復の中身についてはそれほど詳しく触れられておらず、森岡毅『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』ほどの面白さはなかった。興味深かったのは途中に波動の話が出てくるところで、ビジネスリーダーはスピリチュアルな事を信じてる人が多いんだなと改めて実感した。

結局、この手の本の結論めいたものは「リスクを取れ!」「恐れるな!」ということで、ビジネスの結果に関しては運が占める割合が多いのだと思う。そして、もう一つ大事なこと(この本でも重視していること)は人の出会いを大事にしているところで、人間関係を上手く築いていける人は運の巡りも良いということが強調されていた。前者はともかく後者に関しては僕の一番弱い部分なので、いつも自分が何かを始める時にはその点で二の足を踏んでいることをよく自覚している。

読む[書籍]  運をつかむ技術 ― 18年間赤字のハウステンボスを1年で黒字化した秘密 はコメントを受け付けていません