2018年1月10日
僕の小規模な失敗
福満しげゆき/2005年/青林工藝舎/A5
著者の半自伝的な漫画。かなり面白かった。
工業高校中退から夜間高校卒業し、夜間大学中退してバイトをしながら漫画家をやっているというかなり裏街道的な人生を送っている著者の素朴な気持ちがよく出ていた。ダメ板界隈の僕としてはその心情の吐露が痛いほどよく伝わってきて電車の中でもクスクスと笑ってしまうほどだった。
wikipediaを見ると彼はなんと同い年だった。時代背景が完全に同じだったこともこの作品にハマった原因だろうか。一見残念な人生を歩んでいるように見える彼だが、何だかんだで可愛い彼女を得て伴侶にしてしまった点で負け組とは言えないのかなという風にも思った。漫画家としてもそれなりに成功しているわけだし。
漫画の内容と少しズレるが、久しぶりに結婚について考えた。勝ち組・負け組を規定するとき、そのほとんどが収入に関することだとばかり思っていたが、この本を読んでいて思ったのは貧乏だろうと金持ちだろうと結婚して子供がいるというごくごく普通の家庭を築けた時点で社会においては負け組からは外れるのだろうという気はする。
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