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2018年4月27日

アルチンボルド展

2017年8月2日/13:00-14:00/1600円/国立西洋美術館

アルチンボルド展アルチンボルドは16世紀のイタリアで活躍した画家で、ブリューゲルと同じ同世代。その少し前の世代にヒエロニムス・ボスがいる。このあたりの時代に寓意を大いに盛り込んだ不思議な絵がたくさん描かれていたようで、アルチンボルドもそんな画家の一人と言える。

彼の作風は日本でいうところの寄せ絵だ。ヨーロッパで寄せ絵を最初に始めたのが彼なのかも、また彼がなぜ寄せ絵をたくさん描いたのかもよくわかってないらしい。当時の受け止められ方がどうであったかも少し気になるところだが、同じ世代にブリューゲルがいることを考えると、やはり宗教改革の影響というのは大きかったのではないかという気はする。

ルターがヴィッテンベルクの城内に95ヶ条の論題を打ちつけたのが1517年でアルチンボルドはその時9歳。そこからヨーロッパが宗教改革の波に飲み込まれていくわけだから、そのことが彼の絵の着想に影響を与えていると考えても不思議ではない。

偶像として描かれる重苦しい宗教画の世界から自由になった絵の世界。宗教と絵が決別した世界の絵と言ったら言い過ぎかもしれないが、彼の作品にはそういう部分が少なからず含まれているようにも思う。

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