2018年5月1日
いま世界の哲学者が考えていること
岡本 裕一朗/2016年/ダイヤモンド社/四六
一昨年の夏くらいから哲学(というか思想)が好きな後輩と話す機会が増え、昔のように哲学界隈の本を読んでみようかなと思うようになった。昔は東浩紀氏を手掛かりにして、そこから哲学の本を新旧問わずに読むというようなことをやっていた。
その後、アイドルヲタクやコスプレカメコなどの完全に動物化した生活を経て、いつしかその手の本をまったく読まなくなっていた。この本はそういう経緯をたどった僕のような人間にうってつけの本だったように思う。それこそ サンデル の議論以降の思想についてまったく触れていなかったので、今、ここで起きている議論がどうなのか見当もつかないでいたからだ。
で、今回のまとめ本をさっくり読んでみて、この界隈の本はまだ詳しく読まないでよいかな?と率直に思った。その一番大きな理由はテクノロジーの変化(それこそAIによる変化)が僕たちの生活や倫理観にどう影響を与えてくるかという部分が現在進行形でありすぎるからだ。現代の哲学者もまだその変化のスピードに追い付けていない感じがする。
だから僕が60歳くらいになり、仕事の質も生活スタイルも随分と様変わりしてから総括的に読んでも遅くはないのだろうと思う。僕もそのころにはすっかりリタイアして時間もある頃だと思うし。
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