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2018年5月15日

日ポン語ラップの美ー子ちゃん

服部昇大/2017年/宝島社/四六

日ポン語ラップの美ー子ちゃん藤岡拓太郎『 夏がとまらない 』に続いてネットで掲載されていた漫画を書籍化した作品を読了。僕自身が最近日本語ラップ(ヒップホップとは言わない)ばかりを聞いていることもあって、この作品を自分が描けなかったことにちょっとした嫉妬も感じたりした。

この作品の上手な所はあくまでも入門書としてそれぞれの作品の背景に深入りせずに、あくまでエッセンスを引き抜いて(しかし少しだけ毒味を加えたり)紹介しているところだと思う。だからヒップホップというスタイル全体にかかわる部分で著者自身の思想を開陳するようなこともほとんどしていない。

あくまで日本語ラップという不思議な文化を硬軟取り混ぜて紹介している部分が上手いと思ったし、それは日本語ラップが少しずつ築いてきた文化そのものだとも思ったので、とても心地良い読後感だった。

あと、知らなかった作品も多かったが、取り上げられているBeefや事件なども含めてすでに聴いていたり知っていたりするネタも多かったので、ドルヲタを卒業した僕が気づけばすっかり日本語ラップの世界にハマっていたんだなと改めて再認識させられた漫画でもあった。

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