2020年10月17日

アイドルになりたい！

中森明夫／2017年／筑摩書房／新書

なかなか気持ちの悪い本だった。アイドルになりたい少女に向けてアイドルを長らく見続けてきた文筆家がアイドルの魅力について語るという本。プロパガンダ本と言ってもいいかもしれない。この著者の目線の先に僕のような中年男性は当然いないのだけど、そういう傍観者というか第三者的立場から読むとなんだか微妙な気分になる。

青年誌での水着グラビアのことだったり、実際の収入がかなり低いことなどに触れているのは良いと思うし、嘘は言っていないとも思うのだが（ここが誠実ということなのかもしれないが…）、その一方で本当のことも言っていない気がするのは僕だけだろうか。

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