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2021年1月10日

ゼロからでも始められるアイドル運営 楽曲制作からライブ物販まで素人でもできる!

大坪ケムタ、田家大知/2014年/コアマガジン/新書

ゆるめるモ!のプロデューサーが書いた本。ゆるめるモ!と言えばあのちゃんを擁するグループであるが、この感想を書いている2020年時点で彼女はゆるめるモ!を脱退している。

どうでもいい補足情報としては、同メンバーのようなぴちゃんはアイラミツキの熱狂的なヲタで、当時アイラミツキのライブにステージ衣装のコスプレをして見に来るなど少し痛めの女の子として名前が通っていた。その子がいつの間にかアイドルになるほど地下アイドルの世界というのはゆるいのだ。まさにゆるめるモ!である。

で、本の感想。

これまで読んだどのアイドル本よりもアイドル事務所を経営していくための実務的なことが淡々と書かれていた。帯にも書かれていたかと思うが、たしかにこの本を読めば素人でも何となく地下アイドルの運営ができるかもしれない。

それくらい地下アイドルの世界は小さなビジネスである。地下アイドルの事務所というのはホリプロやオスカーのような大手の芸能事務所とは大きく異なる。一番の違いはメディアとのパイプがないことだ。そのため、弱小事務所所属のタレントが彗星のごとく売れた場合、メディアとの接点を持たないために大手芸能事務所と業務委託して売り出したり、それ相応のお金を受け取ることで大手芸能事務所へ移籍させるということもあるようだ。

つまり、テレビや雑誌に登場するようないわゆるタレントになるのではなく、都市近郊にあるライブハウスに出て物販で収益を上げていくスタイルの地下アイドルであれば、その収支さえまともなら活動は続けられるのである。それを芸能活動と呼ぶかどうかは人によって意見が分かれるところだろう。

この本では収益の大半は物販(特にチェキや握手)であげているが、2020年であればYoutubeを使用した広告収益も本来なら狙えると思われる。アイドルの数に対してそれで成功しているグループは多くないが、ウラキスあたりはYoutubeのほうが有名なグループと言えるかもしれない。地下アイドルがメディアとの接点を持たずにそれなりの活動を維持しながら有名になるためには、ドブ板選挙のようなライブハウスでの物販も重要だが、それと同じくらいの熱量でYoutubeなどの収益も求めていくのが今後のあ地下アイドルのスタイルになるかもしれない。

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