2018年1月11日
限界はあなたの頭の中にしかない
ジェイ・エイブラハム/訳:島藤真澄/2015年/PHP研究所
著者は「フォーブス誌で全米トップ5の経営コンサルタントに選出されたマーケティングの巨匠」らしい。経営コンサルタントほど胡散臭い仕事はないと思っているのだが、彼の場合は自信のビジネスの成功が先にあり、その後にコンサルタントになっているので他の人とはちょっと違うのかもしれない。
書いてあることはとても納得できるものだった。ただ、タイトルの「限界はあなたの頭の中にしかない」というタイトルは刺激的ではあるが、エイブラハムの言いたかったことを凝縮できているかというとちょっと疑問が残る。
僕が彼から受け取ったメッセージは、競争に巻き込まれるんじゃなく、顧客や市場をよく観察しそこで成功できる自分の価値を見出しなさいというようなことだ。そして、そのための努力をしなさいと。これは帰納法的な考え方と言っていい。
演繹的な方法だと失敗するから必ず帰納法的な方法で、しかも小さなビジネスでの成功体験を積み上げることが大事だというのはとても納得できる。40歳になって新しい仕事がしてみたいという欲望が出てきている僕などは、一発逆転というか大きな挑戦という意味でいきなり会社を立ち上げてやろうと思ってしまいがちだが、そういう大きなリスクは取るべきではないという指摘は本当に正しいと思う。
リスクを最小限にし、利益を最大限にできることを帰納法的に考えて行動するべきである。そう考えると大人しくサラリーマンをやっているのが最もリスクが最小限だとも言えなくもないが、いまの時代はいつクビになるかもわからないので、少額でもいいので会社以外の場所から収入を得る方策を考えることはとても重要だとあらためて思った。
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