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2018年4月6日

ブリューゲル「バベルの塔」展

2017年6月4日/12:30-14:00/1620円/東京都美術館

ブリューゲル「バベルの塔」展ブリューゲルのファンだと長らく自認していたのだが、入り口のポスターでまじまじとバベルの塔の絵を見るまでブリューゲルが描いた《バベルの塔》が2枚あったことをすっかり忘れていた。僕が会社のPCの壁紙にしている《バベルの塔》とは違うほうが来ていたのだ。今回来日した《バベルの塔》も有名だがやや小品と言える。

そういう意味ではヒエロニムス・ボスの《放浪者(行商人)》が見れたことのほうが価値があったのかもしれない。ブリューゲルと名がついていながらほとんどブリューゲルの絵が展示されていない展覧会を眺めながら、ブリューゲルとボスの寓話を取り込んだ絵画が持っている宗教の意味について昔よく考えていたことを思い出していた。

それは、ボスが宗教改革前の規範を盛り込んだ絵画なのに対して、ブリューゲルは宗教改革後の自由(というか宗教からは少し距離を置いた)を盛り込んだ絵画だということなのだが、今回、ブリューゲルの描いた2枚の《バベルの塔》についても宗教的な温度差があることを知りさらにこの界隈の絵の興味が強くなった。

2枚のバベルの塔では明らかに人間の描き方と宗教に対する距離感が異なっている。当時のヨーロッパにおける人間観や宗教観がどうであったかはわからないが、そういうことを感じつつ見るべき対象なのだということも感じさせる。絵画としての面白さを越えて、深い射程を持っているブリューゲルの絵画に対する興味はまだまだ尽きない。

ミュシャ展で音声ガイドを使ったら良かったので今回も音声ガイドを使うことにした。ブリューゲルに関しては知っていることも多く、展覧会のタイトルにブリューゲルと入っていながら違う画家の作品解説も多かったので、今回はいらなかったかなとも思う。

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