bemod

2017年11月18日

「カルト宗教」取材したらこうだった

藤倉善郎/2012年/宝島社/新書

「カルト宗教」取材したらこうだった一番面白かったのはラエリアン・ムーブメントの潜入取材で、リアルでモテない奴は宗教でもモテないという話だった。

ラエリアンといえばセックス教団として知られていて乱交のイメージを持っている人も少なくないと思う。著者もそういうイメージを持っていたようで期待と股間を膨らませて体験セミナーに参加したようだが、実際に乱交の美酒を味わえるのはコミュ力の高いイケメンばかりだったということらしい。で、結局モテない男同士集まって朝までカラオケをしていたというオチまでついていた。この現実を明らかにしただけでもこの本の意義は大きいだろう。

それ以外の話はかなりぬるめ。

フリージャーナリストというスタンスではなく、ライターがカルト宗教ウォッチャーとして書いたというスタンスの本だったので、宗教の本質的な部分や信者や教祖の人となりにググッと切り込むというよりは、その宗教が持っているちょっと世の中とずれてる部分を面白おかしく取り上げたという程度におさまっていた。

いつかは自分も新興宗教をやってみたいと思っている僕が再認識させられたのは、やっぱ自己啓発セミナーは重要だな…ということくらいかな。変な言い方かもしれないが、催眠術でいうところの催眠誘導をどういう手続きでやるか?みたいな感じ。

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