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2017年11月26日

Aira Mitsukiワンマンライブ

2013年3月17日/18:00-20:00/渋谷 Glad

久しぶりのAiraのライブ。まずまずの客入りだったように思う。Saori@destinyがいなくなって行き場を失っていたSaoriヲタも来ていたんじゃないだろうか。数は減ったとはいえデートピアのいかがわしさを愛しているヲタもまだいたわけだ。

この日はSaori@destinyの「I can’t」と「グロテスク」のカバーを披露。どっちも好きな曲だけに思うところがあった。ダンスミュージックとアイドルを融合させながら、誰も見たことのない地平へ一番最初に足を踏み込んだのはSaoriの楽曲だと思っている。それは終盤のSaoriのライブに足しげく通った人ならば誰しも同意することだろう。でもその地平にはオーディエンスもいなかったという笑えないヲチがついていたのかもしれない。そしてAiraもまたその地平に立っているのだろう。

デートピアの音楽(特にAiraとSaori)はよくPerfumeのフォロワーという扱いを受けていた。実際そういう側面は強かったと思うが、Perfumeがずっと成長しないままの音楽(これもある意味ゼロ年代っぽい)をやり続けているのに対して、デートピアの音楽は時代とシンクロしながら変化し続けてきた。もがき続けてきたと言い換えてもいいかもしれない。その中で生み出された怪曲もたくさんあり、売れ行きを横に置けば記憶に残る強い楽曲が生み出されたのもまたデートピアだった。

この日はオープニングアクトとして小山留生さんが出ており、彼女はダブステップを楽曲に取り入れていた。エレクトロとダブステップという対比もなかなか興味深い。ただ、こういうジャンルにベタにのっかっていくと、広くオーディエンスを獲得すべく戦っているはずが、気付けばどんどんと小さな島宇宙の中に埋没していくという逆説に苦しむことにもなる。

この話にオチはないが、ポップとアンダーグラウンドの両方を先鋭的に追い求めた結果、その両者を支持している多くのオーディエンスの耳には届かなかったという現実だけは浮き彫りになっている。この日のAiraのライブでもそれを突き付けられたように思う。

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