bemod

2017年11月30日

永遠の0

百田尚樹/2006年/太田出版/四六

永遠の0ボックス! 』に続いて百田作品を読了。

ボックス! 』でも感じたことだが、百田氏の本は構成が非常に上手いなと感じる。エンターテイメント作品を作っているという気概があるのか読者のツボを心得ていて、ここで盛り上げようとかここで感情移入させようとかいうような仕掛けが丁寧になされているように思う。このあたりは元放送作家としての手腕なのかもしれない。

この小説のキーである「特攻」や「勝負」についての考え方も興味深かった。主人公の思想は梯久美子『 散るぞ悲しき 』で取り上げられた栗林忠道氏に近いのかもしれない。

太平洋戦争に関する小説は思想の部分で評価が真っ二つに分かれるし、そういう意味での疑念を差し挟むレビューがあるのが通例だが、この小説のAmazonのレビューは984件で★が4.3と非常に高い(2013年9月6日現在)。特攻というナイーブなネタを扱いながら、エンターテイメント作品として多くの日本人の心に響かせるというのはなかなか凄い力量だと思う。

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