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2017年12月28日

困った時のアドラー心理学

岸見一郎/2010年/中央公論社/新書

困った時のアドラー心理学和気香子『 人の気持ちがわかる人、わからない人 ~アドラー流8つの感情整理術~ 』を読んだことをきっかけに、アドラー心理学に関する知識を得たくて最初の導入本として選んだ本がこれだった。本当は「入門」と書かれたものを読むつもりだったのだが、アドラー心理学の本はどれも図書館での人気が高くて借りれなかったのでこの本を読むことにした。だったら買えよ…という話はまた別の話。

導入本としては微妙だった。本書のタイトルにもあるように、人間関係の問題についてQ&A形式で具体的に書かれており、アドラーの心理学を学術的に学ぶための羅針盤にはならない。読み始めてすぐにそのことには気づいたのだが、僕の悪い癖で読むのをやめることができずに「親と子のコミュニケーションの問題」など僕とはまったく関係のないものもとりあえず読み通した。

書かれていることは実践としてはまぁ納得いくもので、考え方を整えることで歪んだ人間関係を適切なものに再構築しようというような内容だった。そこにアドラーの心理学がどこまで関わっていたのかはよくわからない。それが著者の意見なのかどうかもよくわからない。そもそも著者は医院に勤めていた経験があるという前提で様々な事例を挙げているのだが、プロフィールを見ると文系の大学院を卒業したことしかわからず、医院にどういう形で勤めていたのかもわからない(医師?)。

書かれている内容に説得力を持たせるには著者のプロフィールというのは重要で、同じことを書いていてもそのプロフィールによって信頼性が上がったり下がったりするものだ。そういう意味でも著者の意見の根元の部分がよくわからずそこに残る曖昧さが最後まで気になり続けた。

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