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2017年12月27日

客観力 ― 自分の才能をマネジメントする方法

木村政雄/2008年/祥伝社/新書

客観力 ― 自分の才能をマネジメントする方法西岡研介『 襲撃 中田カウスの1000日戦争 』、常松裕明『 笑う奴ほどよく眠る 吉本興業社長・大崎洋物語 』と吉本関連の本を読んできて、その両方の本にも登場する伝説のマネージャー木村氏の本を今度は読むことにした。彼の吉本興業時代の武勇伝は先に読んだ2冊の本にも登場するし、島田伸助氏もよく彼の秘話をテレビで語っていた。

それだけにこの本の内容は肩透かしで残念だった。よくあるビジネス系の自己啓発本なのだが、そこに木村流のどんな味付けがあるのかを一番の楽しみにしていたからだ。他で登場した豪傑で明晰な木村氏のイメージはあまり感じられず、よくある凡庸な本だった。

僕はこの手の本には2パターンあると思っている。

1つは山本常朝『葉隠』的なアプローチで精神論を書いた本、もう1つは宮本武蔵『五輪書』やチェ・ゲバラ『ゲバラ日記』のような実践論を書いた本だ。木村氏が書いた今回の本は『葉隠』のような側面が強かったのだが、彼のように現場で結果を出してナンボという人の場合は『五輪書』のようにひたすら実践に根差した本を書いたほうがはるかに面白いと思う。

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