bemod

2017年12月27日

日本売春史 ― 遊行女婦からソープランドまで

小谷野敦/2007年/新潮社/四六

日本売春史 ― 遊行女婦からソープランドまで悲望 」「 なんとなく、リベラル 」『 バカのための読書術 』の小谷野敦氏の本。

売春に関する通史を読んでみたかったので最初の一冊として読んでみた。教科書的な歴史本というよりは売春にまつわる様々な言説を取り上げながら歴史を俯瞰するような本だったので、知識のない僕にはややハードルの高い本でもあった。

小谷野氏は売春は「必要悪」であると考えていて、僕もそれに同意する。歴史化された江戸時代以前の売春を聖性化して持ち上げつつ、現在の売春には否定的な立場を取るというダブルスタンダードな学者への批判は僕もそのとおりだと思うからだ。

売春のような「性の商品化」を取締りを徹底的にやるということは、人間社会が根本的に抱えている問題を浮き彫りにするということで、徹底すれば徹底するほど問題が紛糾するという類のものだと思う。

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