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2012年03月27日

exPoP!!!!! vol.55

2011年10月27日/19:00- 渋谷 O-nest

今回のexPOPは僕の好きなタイプの音楽をやってる人ばっかりだった。出演は世武裕子、cokiyu、Aoki Laska、蓮沼執太チーム。

世武裕子さんは透明感あっていいね。河井英里さんみたいな孤高な雰囲気があって、時間の流れもちゃんと自分でコントロールして生きてる…みたいな。そういう意味では、cokiyuさんもそんなところあるかも。PsybientというかリズムのあるAmbient系の曲が好きなので、彼女の作る曲の中でも特にリズムのある曲はその系譜でも聴けて楽しい。前に見たときの感想 では日本人女子のメンタリティみたいに縛られてるとか偉そうに書いてるけど、まぁ…実際には強いよね。

強いといえば、Aoki Laskaさんのボーカルは結構強かった。細い声の人はこっちが前のめりに聴く感じがあって、そういう人の歌声も悪くはないのだけれど、やっぱガーンと来られると軽く脳みそ揺られるというか、どやっ!みたいなところに強さがあって、安心して耳を預けられる感じ。

蓮沼執太チームは評論家の佐々木敦さんのHEADZでの活動などで名前だけは知っていた。技巧的というか、手だれた感じの圧倒的パフォーマンス力で、こちらもどや感が強い。まぁ、どや感とか自分で書いていて何のことだかよくわかんないけどね。ともかく、全員のパフォーマンスがただただ楽しかったイベントだった。

Posted by Syun Osawa at 02:08

2012年03月22日

Saori@destinyワンマンライブ

2011年10月23日/19:00−21:00/渋谷Glad

江東区の 森下文化センター から自転車で渋谷へ移動。江東区も僕が自転車で行ける行動範囲内として定着してきた。この調子だとサンストリート亀戸あたりも自転車で行けるな。

Saoriのライブは 9月のワンマン ぶり。今回はゲストとしてAiraが登場。何だかんだで最近この二人よく絡むね。こんなに何回もゲストで出るんなら、AiraもGladでワンマンやってくれたらいいのに…。この事務所の戦略はいまいちよくわかんないね。

何でか知らないが、この日のライブの様子が動画でアップされていた。これはUSTの録画なのだろうか? 音はラインで引っ張っているっぽい。僕が映っているという残念な事実をのぞけば、Saoriのライブの雰囲気がよく出た映像だと思う。

AiraもGladで定期ワンマンやってくれー!

Posted by Syun Osawa at 01:46

第3回 講座・貸本マンガの時代

2011年10月23日/14:00-16:00/森下文化センター

第3回のテーマは「貸本マンガの世界 〜 父娘二代、マンガ家として」で、ゲストは今村洋子さんだった。講座に行っといて何だが、僕は今村さんの漫画を読んだことがない(というか最近、ほんと漫画読んでないなw)。だから、作品から立ち上がる何ものかについて、僕の経験を踏まえて感想を書くという事はできないのよね。

とはいえ、そもそもこの講座の扱っている貸本マンガもほとんど読んでないので、いずれ僕の中に湧き上がるであろう大量マンガ消費欲求の到来に備えて、周辺の教養を身につられればいいな…くらいに聞いていた。

今村さんの家族は、父親(今村つとむ)も弟(今村ゆたか)もマンガ家という、大島永遠『まんがかぞく』にも勝るとも劣らない熱い家族構成である。今村さんの話を聞いた印象では、マンガに対して独りよがりな作品を作るというよりは、読者が望む商品を作るという意識が若い頃から強かったように感じられた。子どもの頃から父親のアシスタントをしたことも影響しているのだろうか。

高校球児の中にも、優れた選手はプロ野球に入った後の事も考えて日々のトレーニングをしているらしいから、もうこの点からしてサラブレッドなのである。もちろん、二世がそのままエリートマンガ家になれるほどマンガ業界も甘くないはずだが、「プロの漫画家としてデビューする」という最初の壁くらいは、二世ならば越えられそうな気もする。というのも、僕も10代から20代前半のころまで一生懸命マンガを描いていたが、読者のことやプロとしての漫画作品のことなんてほとんど考えていなかった。

自分の好きな描きたい作品をただ描いているというところから、プロの視点を導入するのは案外難しい。これはモチベーションの部分とも繋がる話だが、現在は食うためにマンガを描くという動機が成立しにくいからだという気もする。僕の場合はただマンガ家になりたいという動機だけがあった。

ちなみに、この話は才能のある人にはまったく関係のない話である。

Posted by Syun Osawa at 01:43

2012年03月14日

アニドウ上映会「フランスのアニメ・スクール ゴブランに学ぶ」

2011年10月9日/16:00−18:00/杉並公会堂小ホール

久しぶりのアニドウ上映会。

「フランスのアニメ・スクール ゴブランに学ぶ」という演目で、フェレラ・クリストフ、ロマン・トマ、ルガル・ヤンをゲストに交えてのトーク&上映イベントだった。3人はフランスの有名アニメスクール・ゴブラン校の卒業生で、現在日本でもアニメーターとして活躍しているそうな。

ゴブラン校と同じような学校は日本にはない。アニメスクールという言葉だけだと代々木アニメーションスクールとか美大・芸大のアニメーションコースなんかをイメージしてしまうが、国が優秀なアニメーターを育てるために作った少数精鋭の超エリートスクールなのだ(入学者はわずか数十人)。昔は授業料も無料だったそうな。

そして、そんなスーパーエリートが徹底的にアニメーターのスキルを磨かれて短編アニメ作品を作るのだ。海外で有名になる短編アニメ作品のクオリティがやたら高い理由はこういう点にあったのだ。ただ、そんなスーパーエリートであるはずの彼らの就職先が、フランスにはほとんどないそうな。結局、アニメーターは2Dだろうが3Dだろうがアニメ産業の需要に左右されてしまうので、すごいスキルを持ちながら別の職業に就かざるを得ないという状況もあるようだ。

そんな彼らから見れば、アニメ産業が盛んな日本はとても重要な就職先になっているそうで、フランスから日本に渡るアニメーターも少なくないとのこと。そういえば、松本太洋原作の映画『鉄コン筋クリート』の監督をしたも海外から日本に渡って成功した人だったな(アメリカ人だけど)。

Posted by Syun Osawa at 00:20

第5回 痛Gふぇすた in お台場

2011年10月9日/9:30−16:30/お台場レインボータウン

ニコニコ動画の「踊ってみた」タグにハマっていたとき、そこで有名になった踊り子たちが痛Gふぇすたへに登場するということで、2009年に一度行った ことがある。今回は2年ぶりの参加。前に行ったとき以上にニコニコ動画との関連性も深まっていたり、会場内のコスプレがOKだったりもして、よりヲタ向けに最適化されたイベントになっていた。

痛Gふぇすたは「痛車」と呼ばれるアニメのキャラクターで飾られた車の祭典である。カスタムカーとアニメのハイブリッドが上手く作用した好例とも言えるが、アニメ・マンガ的なコミュニティがそれ以外のコミュニティ(鉄道とか車とか)を飲み込んでいるようにも見える。今回のイベントが2年前よりもヲタ向けに最適化されていたという事実は、カスタムカーファンにとってプラスなのか、それともマイナスなのか。

それはさておき、カメコの話。

前回もカメコをしていたのだが、そのときは何も考えず写真を撮っていた。今回はカメラについて少しだけ知恵をつけたので、光の方向だとか撮影の設定だとかを考えながら撮った。

会場は巨大なガレージで光をさえぎるものがなく、日差しも強かったため、順光で撮るか、逆光で撮るかで大きな差が出てしまう。ポートレートなら逆光ではフラッシュを炊くことで良い感じに撮れるが、車くらいの大きさで僕の持っているフラッシュでは全体をカバーすることはできない。そのため、順光で人が写りこんでおらず、車の角度が僕好みになる車を見つけながらチマチマとシャッターを切っていた。

慎重に撮ったので今回はまずまず撮れたかと思いきや、家で見てみると白飛びした写真がいっぱいあった。日差しの強さを軽く見てしまっていたのだ。しかも、JPGで保存していたために修正も難しい(RAWでも救えなかっただろうが…)。初心者の域を一歩踏み出すには、まだもう少し経験が必要なようだ。

Posted by Syun Osawa at 00:18

コンテンポラリーアニメーション入門 第8回

2011年10月8日/18:00−20:00/東京藝術大学 馬車道校舎

山村浩二さんが開かれている東京藝大の公開講座。

ロンドン在住のアニメ作家・キャロライン・リーフさんを迎えての上映会とトークショー。トークありのイベントは 昨年の12月 以来で結構久しぶり。海外のインディペンデントなアニメ作家を日本に呼ぶというだけでも大変だろうと思うので、こういう貴重な機会を無料の公開講座という形で実現してくれている山村さんには感謝の言葉しかない。

今回のイベントでは、リーフさんが1970年代から90年代にかけて作った「ガチョウと結婚したふくろう」「ザムザの変身」「姉妹」などが上映された。ガラスの上で直接油絵の具を使って1コマずつ描き変えたり、70ミリフィルムにスクラッチするような彼女の描画スタイルが、どの程度インディペンデントなアニメの制作スタイルとして普及しているのかはわからない。ただ、作品に描かれた物語だけでなくアニメーションという手法そのものにも強い関心を持っていることを感じさせる作品たちだった。

イベントの後の質疑応答の時間に、観客から大学の教師をやりながら、自身の作品を作っていくことについての質問があった。これに対してリーフさんは、本当なら教師はやらずにずっと作品を作っていたいと答えていた。僕の姉の旦那はイギリスで陶芸をやっており、同時に教師もやっている。そんな彼も同じようなことを言っていたことを思い出した。よーするに、彼女たちは食うために割り切って教師をやっているのだ。それに対して、日本だと教師という立場自体がステータスになってしまっている。

以前、村上隆さんが日本で美術を志している人の終着点が美大の先生だということを批判していたが、姉の旦那の感覚というのはたしかにグローバルなものだったんだなと、このときあらためて実感した。

Posted by Syun Osawa at 00:16

2012年03月07日

DreamParty東京 2011 秋 & ビッグコスプレ博

2011年10月2日/11:00−17:00/東京ビッグサイト

超久々のドリパ。この日の一番の目的は悲しいかなカメコだったんだけど、博麗神社例大祭SP2 & ボカロフェス03 同様にライブステージも充実していて、ドルヲタ的にもかなり楽しめるイベントだった。

特に5pb. Live Stage!ではアフィリア・サーガ・イーストが出てきたし、最後のステージでは桃井はるこさんのメモリアルライブもあった。最近はアニメをほとんど見てないので、声優系のユニットだったり、ミュージシャンだったりが全然わからないんだけど、真優&ざらめ、尾崎亜梨子さん、うさ娘、μさん、佐藤ひろ美さん、ALT(新堂真弓&シャオメイ)のライブも見た。声優さんは歌うまいね。

カメコはまずまず。以前は目線をカッチリもらった写真がいいのかなと思ってそこに集中して撮ってたけど、今回は目線を意識せず少しバリエーションを増やして撮らせてもらった。そういう意味では、写真の出来が少しずつマシにはなってきている気もする。

ただ、エントリー機の限界も感じていて、写真を渡す際に、フルサイズに高いレンズつけて撮った他の方の写真と比べると、自分の撮った写真とは描写が違いすぎて残念な気持ちになるのも事実だ。同じ構図ならなおさらだ。値段からして違うんだから当たり前なんだけど、この限界をどうやって超えるのか、やっぱ買うしかないのかフルサイズw

Posted by Syun Osawa at 01:45

exPoP!!!!! vol.54

2011年9月29日/19:00-22:00/渋谷 O-nest

出演者は、ボランズ、ラキタ、THE WAYBARK、mimitto VS H ZETT Mの4組。

今回のイベントの僕的なヒットは、最後のmimitto VS H ZETT Mのゲストとして高橋瞳さんが登場したことだ。exPOPに来るようなオシャレなサブカルキッズたちは知らないかもしれないが、『機動戦士ガンダムSEED』のOP曲「僕たちの行方」や、『BLOOD+』のOP曲「青空のナミダ」を歌ってた人だ。あまりに突然のできごとで、最初は別人かと思ってしまった。

7月に「高橋瞳 "Hello" H ZETT M」という名義でH ZETT Mとコラボした曲をリリースしたそうで、その流れでのゲスト出演だそうな。まさかこんな場所で有名なアニソン歌手(失礼な意味では全然ない)を見れるとは!

そのほか、ボランズ、THE WAYBARKは楽しい感じのバンドだった。ラキタさんは弾き語りバラードオンリーだったので、少しだけ子守唄になりかけてしまったが、味わい深い曲が印象深く、不思議なオーラがでてた。現場では気づかなかったのだが、この人ってズットズレテルズの元メンバーの方なのね。

Posted by Syun Osawa at 01:36

緑子/MIDORI-KO

監督:黒坂圭太/2011年/日本/UPLINK X

個人制作系のアニメ作家として長らく活躍されている黒坂氏の新作。作品の完成がアナウンスされながら、何年経っても公開されなかった本作が、2011年になってようやく公開された。黒坂氏の事は昔から知っていたわけではないのだが、彼が手がけたDIR EN GREYの「Agitated Screams of Maggots」のMVを見て以来、その動向をずっと追っていたのだ。

正直、ブチ切れた作品になることを期待していた。そして、その期待は裏切られてしまった。凄く雑な言い方をしてしまえば黒坂版『千と千尋の神隠し』のような印象で、ストーリーがキッチリと想定の枠内におさまっている作品だった。

僕が裏切られたと書いたのは、ストーリーが破綻しているはずだという勝手な思い込みが先にあったからで、「緑子」という作品の責任ではない。僕の勝手な期待が長い期間をかけて熟成されすぎてしまい、僕の中にもう一つの『緑子』ができ上がってしまっていたのだろう。ユーリ・ノルシュテインが1980年からゴーゴリ原作の『外套』をアニメ化しているが、あれにしたって期待値が高まりすぎてしまい、作品自体がその期待値を超えることはほとんど不可能な気がしている。

作品というのは作品それ自体も重要なのだが、その作品の後ろ側にある作家のプロフィールや人々の様々な反応もセットになって消費されている。だから、黒坂アニメの新規客と常連客では作品に対する印象がずいぶん違ったのではないか、そんなことを思っていた。

今回は赤塚若樹氏とのトークイベントが併催されていて、こちらも面白かった。インディペンデント系のアニメ業界に長くおられる二人なのに、初対面だったらしい。

Posted by Syun Osawa at 01:34